夏休みをいただいています。
今年は去年までのロケ地探訪もぜず、 地元近辺で過ごしていますが、仕事の頭でなくなると 思いっきり音楽モードになっちゃいます。 で、またまたYou tubeです。 ビートルズからはじまり、ブルースにまで行き着いた感もありますが、 何度も言いいますがシンプルでわかりやすい音楽が一番だと思います。 僕が音楽に対する自分の感覚を伝えるのにぴったりなのが、 クリーデンス クリアウォーター リバイバル(通称CCR) の「Have You Ever Seen The Rain」(邦題:雨を見たかい)です。 コード進行もシンプルで覚えやすい曲なんですが、 ポップミュージックの魅力がギュッと詰まった歌だと思います。 CCRはアメリカ南部のカントリーソングの感じと ちょっとソウルっぽいジョンフォガティのボーカルが混じった 70年代に活躍したアメリカのロックバンドで、 ヒット曲もたくさんあります。 なかでもこの「雨を見たかい」は、 ベトナム戦争へのメッセージが織り込まれてるともいわれています。 そういう社会性を帯びた曲をとうとうとプロテストするわけではなく、 ここまでポップで簡潔にしてるのがミソですね。 自分の仕事の哲学をここに見いだしています。 建築はある意味社会への問いかけという部分もあります。 建て主さんの所有する家ですが、社会のなかで存在するものです。 その造り手としてよけいな主義主張はしたくないですし、 とはいえ何かを語りかける建物としてその場所に存在したいとも思います。 そんな葛藤が生じると、この「雨を見たかい」のことを考えます。 80年代の半ば、TDKカセットのCMで、 桑田圭祐がこの曲をカバーしてました。 頭でっかちで理屈ばかりこねてたそのころの僕は そのCMを見たときにハッとしたことを覚えています。 「そうだ、頭で構築した理屈じゃなく、感覚を大事にしよう。」 優れたポップミュージックはおそらくそうやって誕生し、 そうやって愛されて、永遠の存在になっています。 世にあまたある歌の中から、あの曲をセレクトした 桑田さんのセンスはさすがですね。 優れたポップミュージックは、その一瞬だけでも 世界を変えられるかもしれないと、聞き手に思わせるんだと思います。 建築では一瞬というわけにはいきませんが、 そんな感覚をちょっとでも持ってもらえるような仕事をしたいです。
by slow-h
| 2009-08-15 00:41
| 音楽よもやま話
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